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Satellite Of Digitalis Syndicate

Siriと不仲な声

昭和一桁生まれの父がさすがに老齢で片耳が遠くなってきた。
今でも週三で走るようなアクティブでいたがり老人なので、老齢をひけらかされてもバランスが悪いと密かに思うような御仁だ。

耳が遠い老人はよく聞こえていないのに、聞き返すのがいちいち面倒だから、話が通じたフリをしたりする。才長けた処世術で、私の知る中では外祖母がこれをしていた。

というか、同居の祖父母は長生きしたうえに両人とも耳がさほど遠くならなかったのだ。
だから老人と暮らす不便など、同居孫としては一度として感じたことはなかったわけだが。
その祖父母の息子さんである父が、今耳が遠く、しかも私に似ていて、可愛げがちっともねぇ。

妙にズバリそのまま、君の声は割れていて聞こえない。とか言いやがります。頻繁に。

その声は父親譲りなんですがね!

喉が弱いのは、完璧に父親の遺伝で、可愛げないのも父親似で(母ちゃんはえらくかわえーヒトでした。高校時代の友人が初見で、あんたに似てなくて可愛いっ!と叫ぶほど)
声がボソボソと籠っているのも父親にいただいた遺伝子でございますの。

その張本人に、君の声は・・・と言われると、こんにゃろめ。と思う。
が、その前に表題。

おSiriさん。CMを見ても、友人が便利に使っているのを見ても、良いなぁと思う。
できたら使いたい便利ものだと思うのだが、いざ向かうでしょ。言われるわけです。Siriにも。

何とおっしゃったのか認識できませんでした。的な文言を音声化したうえに、文字でまで訴えてくる。
あーそー。あぁ、そうね。私こもり声だからねー。と何度思ったことか。

でまぁ、iPhone4s時代からSiriに話しかけては拒まれ、散々な懲り懲りを味わい、触らぬSiriに皮肉なしと、やり過ごしてきたわけですよ。今現在、iPhone6sがリリースされた後で、iPad Proが発売されてます。

その今頃になって、我が家の世帯主が「君の声は」と言い出したわけで。

私はカエサルのあの有名すぎる台詞を吐きたくなるのをグッとこらえる。ブルータスかよ。父ちゃん、おまえもかっ!!と

Siriと不仲なことなど家族に説明しとらんのでね。いきなりキレられたら、通じないと思うので堪えますが、身内にも聞き取れない声を電子機器に望んでも無理ですわよね。
わかっちゃいたのです。悪いのはワタクシ、Siriさんは悪くない。

ただ、一度だけ話が通じたことがありまして。
ネットでSiriに卑猥語を呟くと面白い反応を返してくると読んだとき、当然試したもんですね。
通じました。そして、そんなーことをーいっちゃーいけませんよ。みたいに窘められ、大満足でした。猥談はいいですな。ボソボソ声でも非難を受けない数寡ないジャンルですの。

常識人には窘められますけど、そこ含めて楽しいです。
人間相手だとギョギョッとサカナくんされたりしますが、電子機器の淡白さもなかなか乙なものでございました。

Siri氏との唯一良い思い出話。